父が亡くなったのは9年前の5月。そして、昨年10月、母が亡くなりました。「夕刊を読みつつ何か言っているわが父上はキャベツが嫌い」。「「ヒロクーン、ごはーん」階下より呼ぶこえのする　神かもしれぬ」。こんな短歌をつくったのは、20代の、独身のころでした。福岡で学生時代を過ごし、2年ほど働いて、横浜に戻ってきたのは1989年の春。結婚して父母の家を出たのは1992年の春。3年ほどを、社会人として父母と過ごしました。いま思えば、貴重な、大切な時間でした。